この記事でわかること
ピボットのEAを作成し、過去半年分のデータでEAをまわしてみた結果
目的
この検証の目的は、FXで安定して収益を積み上げていくために最適な手法を見つけ出すことです。
具体的には、過去半年間のチャートから対象の手法で検証し優位性があるかを探っていきます。
優位性があると判断できた手法についてはテイクプロフィットやストップロスの最適化、また過去5年間のチャートから検証するなどの深堀りをしていきます。
優位性がないと判断された手法は、容赦なく切り捨てていきます(笑)
現在考えている検証種類
- 主要なオシレーター系を単独、もしくは2つ3つを組み合わせる
- ローソク足分析
- ピボット、水平線などのライン系
これらのEAを作成し、バックテストを行い結果を発表していきます。
まずはピボットについておさらいをしましょう。
ピボットとは
ピボットは上図のように表示され、前日の価格(高値、安値、終値)をもとに7つのラインが使われます。
日本では知名度が高くはありませんが、海外のトレーダー間では主流となっている重要なテクニカル指標です。
各ラインはR3、R2、R1、PP、S1、S2、S3と呼ばれ、それぞれがレジスタンスラインとサポートラインとして強く意識されています。
ここでは計算式については触れませんが、R2、R1、S1、S2の価格帯は世界中のトレーダーから反転ラインとして意識されており、価格がラインに到達すると逆張りが推奨されています。
逆にR3、S3まで価格が到達すると強いトレンドが発生している可能性が高く、順張りが推奨されています。
そこで今回はピボットのEAを作成し、過去半年間のチャートから検証を行いたいと思います。
- 価格がR1を超えると「売り」S1を下回ると「買い」
- 価格がR2を超えると「売り」S2を下回ると「買い」
- 価格がR3を超えると「買い」S3を下回ると「売り」
基本の取引手法である上記3パターンで、直近6か月間の収益を見ていきます。
ピボットのEA検証結果
取引条件:上記3パターン
取引期間:2020年6月1日~2020年11月30日(6か月)
過去データ:MT4ヒストリカルデータ
通貨ペア:ドル円
スプレッド:1pips
スリッページ:3pips
時間足:5分足、15分足、60分足
ロット数:0.1lot
適用価格:R1、R2、R3は高値、S1、S2、S3は安値
テイクプロフィット:30pips
ストップロス:30pips
初期証拠金:100万円
MT4:GemForex(レバレッジ1000倍)
価格がR1を超えると「売り」S1を下回ると「買い」の検証結果
5分足
続いて15分足を見ていきます。
続いて60分足を見ていきます。
価格がR1を超えると「売り」S1を下回ると「買い」で半年間EAを回した結果
5分足-121283円の損失
15分足-111949円の損失
60分足-54264円の損失
感覚的にはピボットは使えると思っていましたが、実際に検証を行うと主要なオシレーター系よりもさらに悪い結果になっていますね。
過去半年間での実績なので一概にピボットを否定するわけではありませんが、少々きびしい結果が出ました。
価格がR2を超えると「売り」S2を下回ると「買い」
5分足
続いて15分足を見ていきます。
続いて60分足を見ていきます。
価格がR2を超えると「売り」S2を下回ると「買い」で半年間EAを回した結果
5分足-97715円の損失
15分足‐59878円の損失
60分足は‐59646円の損失
こちらも同様に厳しい結果が返ってきました。
ピボットはレジスタンスラインとサポートラインとして機能していると言われていますが、本当に機能してるのでしょうか・・・
価格がR3を超えると「買い」S3を下回ると「売り」
5分足
続いて15分足を見ていきます。
続いて60分足を見ていきます。
価格がR3を超えると「買い」S3を下回ると「売り」で半年間EAを回した結果
5分足-3164円の損失
15分足‐42596円の損失
60分足は20277円の利益
最後にようやく利益がでましたね。
しかし、収益はスプレッドを回収できるかどうかのレベルであるため、他の指標と組み合わせるなどの応用が必要かもしれませんね。
まとめ
今回はピボットで過去半年間の検証を行いました。
結果はR1とS1での逆張り、さらにR2とS2での逆張りについては取引数が増えるほど損失も増えてくることがわかりました。
R3とS3での順張りについては、相場が嚙み合えば短期的に利益を得ることができるが長期的には稼げない、と結論付けられるかと思います。
この検証を行うまでは体感的にピボットはレジスタンスラインとサポートラインとして機能していると感じていましたが、データ分析を行ったところレジサポラインとして機能しているとは言いづらい結果が返ってきました。
したがって、FX取引においてはしっかりと過去検証を行い、その結果から判断することが重要であると改めて感じましたね。
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