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RSIは“使える”のか?
70/30・80/20の逆張りを6か月×3時間足でEA検証(USD/JPY)
オシレーターの王道RSI。しきい値70/30・80/20で逆張り2ルールをEA化し、5/15/60分で検証。
見かけの“勝ち”が続かない理由と、勝ち筋を作る併用ルールまでまとめて整理します。
所要時間の目安:10〜15分(RSIの基礎〜EA検証の結果と“使いどころ”まで一気に把握できます)
- RSIのしきい値(70/30・80/20)の意味と注意点
- 6か月×3時間足のEA検証設計と結果
- なぜ“勝てたように見える”のか:頻度・ノイズ・コスト・最適化バイアス
- 勝ち筋を作るMACD/MA/BB×RSIの併用ルール(内部リンクあり)
- 今日から試せるバックテスト&検証のコツ
・本記事は「RSIだけで勝てるか?」ではなく、「RSIをどう使えば戦略化できるか」に焦点を当てています。
・検証対象はUSD/JPY×6か月と限定的です。通貨ペアや期間が変われば数字は変動しますが、考え方のフレームは他の通貨にも転用可能です。
・「結果の数字」よりも、なぜその結果になったかをセットで追っていただくと、実トレードに落とし込みやすくなります。
RSIとは(超シンプル復習)

RSI(Relative Strength Index)は、一定期間の「上昇分と下落分のバランス」を0〜100の数値で表した指標です。
一般的には、
- 70以上:買われ過ぎ(上昇が行き過ぎ)
- 30以下:売られ過ぎ(下落が行き過ぎ)
という教科書的な説明から「70超えたら売り/30割れたら買い」という単純な逆張りルールへ進みがちですが、
実際の相場では「買われ過ぎのままさらに上昇」「売られ過ぎのままさらに下落」も多く、このギャップが“RSIは使えない”と感じる原因にもなります。
検証ルールと条件
- 逆張り①:RSI70超で売り/30未満で買い
- 逆張り②:RSI80超で売り/20未満で買い(条件厳格化)
- 通貨:USD/JPY、期間:2020/06/01〜2020/11/30(6か月/MT4ヒストリカル)
- 時間足:5分/15分/60分、RSI期間:14、適用価格:終値
- スプレッド:1pips、スリッページ:3pips、TP=30、SL=30(固定)
- ロット:0.1(元記事どおり、損益はロット依存)
- 初期証拠金:10万円(検証表示のまま)
- 方向フィルタなし(RSI単独の“生の強さ”を見るため)
- TP/SLともに30pips固定(勝率とリスクリワードをシンプルに比較)
- ポジション同時保有はせず、シンプルな「シグナル→エントリー→決済」の1本線
結果(結論ファースト)
70/30逆張り:60分足のみ+22,817円、5分/15分はマイナス。
80/20逆張り:全時間足でマイナス。
「条件を厳しくすれば勝てる」は期待どおりには働かず、頻度減×コスト比率悪化でトータル期待値は伸びませんでした。
| 時間足 | 70/30 | 80/20 |
|---|---|---|
| 5分 | −9,135円 | −25,137円 |
| 15分 | −4,030円 | −247円 |
| 60分 | +22,817円 | −26,974円 |
※ 数値は元検証の結果を整理したものです。ロット・スプレッド・期間が変われば当然変動します。
70/30逆張り(5/15/60分)



5分:−9,135円/15分:−4,030円/60分:+22,817円(6か月)。
一見“当たり足”の期間があっても、最適化や期間延長で崩れるのが典型です。
80/20逆張り(5/15/60分)



5分:−25,137円/15分:−247円/60分:−26,974円(6か月)。
条件を厳しくするほど「シグナル頻度 ↓ × 1回あたりコスト比率 ↑」となり、“たまに当たるだけ”のルールになりやすいことが分かります。
60分×最適化(TP/SL=10〜50の25通り・1年)

結果:25パターンすべて損失。
6か月で見えた優位性は、期間を跨ぐと消えるケースが大半ということが、別期間・別パラメータの最適化でも確認できました。
疑似ログ:RSI70/30逆張りで“ハマる”パターン例
[22:30] 強い上昇トレンド中、RSIが80付近まで上昇。 [22:45] RSI 70を少し割り込んだところで“売り”サイン発動 → 逆張りショート。 [23:15] 上昇トレンド継続、RSIは再び80〜85へ。ポジションは含み損拡大。 [23:45] 30pipsの損切りに到達し強制決済。 [翌日] その後もトレンド継続で、RSIは70〜80帯で張り付き。ルール上、売りサインが何度も発動。 → 「売られ過ぎ・買われ過ぎ」というラベルだけでは、トレンド中の“順行”を止める力は弱い。
なぜ“単独RSI”は不利になりやすい?
- 頻度とコスト
短期足ほどシグナル回数が増え、1回ごとのスプレッド負担が積み上がります。
「勝ちと負けがトントン」でも、手数料・スプレッド分だけ右肩下がりになりがちです。 - トレンド文脈の欠落
RSIは“どの方向にトレンドが出ているか”を単体では見ていません。
そのため、強いトレンド中の逆張りは捕まりやすく、「底だと思って買ったらさらに下」「天井だと思って売ったらさらに上」となりやすくなります。 - 最適化バイアス
過去チャートを後ろから見て「この期間だけキレイに取れている設定」を選ぶと、
その優位性が他の期間で再現されない=“たまたま”ということが多くなります。
今回の60分×最適化検証は、まさにこの“たまたま”が長期では続きにくいことを示しています。
「RSIが悪い」のではなく、“RSIだけに全部を任せる設計”が苦しい、というのが今回の結論です。
方向・トレンド・ボラティリティといった前後の文脈を足してあげることで、初めて“使える”形になってきます。
- MACDゴールデンクロス矢印:
MACDクロス方向と一致する逆張りのみ許可(順行方向に絞ることで「逆行」を減らす)。 - MACDダイバージェンス検出:
ダイバ出現+RSIしきい到達の重合で“反転の質”を担保。 - 移動平均クロス矢印:
上位足MAの傾き/クロスと同方向に限定(上位足トレンドと逆向きの逆張りを禁止)。 - MA×BB×RSI矢印:
バンド拡張×RSI再クロスで“伸ばす/逃げる”の明確化。
テンプレ例:順張り+押し目でのRSI活用
- 上位足:MAが上向き&価格がMA上 → 買い目線固定。
- 下位足:MACD矢印の買い方向と、RSI30〜40からの反発が重なる押し目を待つ。
- MA×BB×RSI矢印で「再度バンド拡張+RSI上抜け」の継続サインが出ている間はホールド。
- MACDがダイバージェンスを示し始めたら、利確や分割決済を検討。
自分で検証するための3ステップ
- ルールを“1画面で説明できる”まで絞る
・「RSIが○以上/以下で…」に加えて、「時間帯・通貨・上位足トレンド」まで紙に書き出すと、EA化・目視検証のどちらもやりやすくなります。 - 期間を分けて検証する
・前半3か月でルール作り → 後半3か月で“おかわり検証”という形で、別期間での再現性を必ずチェックします。 - 単独指標→複合ルールの順番で組み立てる
・最初は今回のように「RSI単独でどの程度戦えるか」を把握 → そこからMACDやMAを足していくと、
「何を足したら良くなったか」が見えやすくなります。
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まとめ:RSI単体は“再現性が弱い”。文脈×フィルタで戦略化する
70/30・80/20の逆張りは、単体では長期再現性が乏しいことが、今回のEA検証から見えてきました。
ただし、「RSIが使えない」のではなく、使い方の設計が単純すぎると苦しいという話です。
方向(MACD)
反転の質(ダイバ)
上位足トレンド(MA)
局面判定(BB×RSI)
を重ね、“入る/見送る/伸ばす/逃げる”の基準を分離していくことが、
「なんとなくRSIを眺める」から「RSIを組み込んだ戦略」への一歩になります。
免責:本記事は情報提供を目的とした一般的な解説です。数値は過去の一例であり、将来の成果を保証するものではありません。
まずはデモ口座や小ロットで再現性をご確認のうえ、ご自身のリスク許容度に合わせてご判断ください。


