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【検証】MACDは“使える”のか?|交差角度ロジックを加えたEAで5分/15分/60分を比較
標準のMACDクロスはレンジで“往復ビンタ”になりがち。交差角度(深度)フィルタを追加したEAで、足種別の優位性とスプレッド耐性を検証しました。
「MACDだけで勝ち続ける」は難しくても、“どんな場面なら使えるのか”まで絞ると、裁量の補助軸としては十分に機能します。その境界線をデータで探った記録です。
- 標準MACDクロスEAと交差角度フィルタ付きEAの成績差
- 5分/15分/60分の足種別での期待値とスプレッド耐性
- 回避したいエントリー(ジグザグ交差)の判別例
- 検証結果をふまえた“MACDの現実的な使い方”
- 次に試すべき相性の良い自作インジとの組み合わせ
MACDの基本と課題(レンジの“往復ビンタ”)
MACDは、短期と長期の移動平均線の差を使ってトレンドの強さと方向を可視化するオシレーターです。一般的な設定(12,26,9)の場合:
- MACDライン:短期EMAと長期EMAの差
- シグナルライン:MACDラインの移動平均
- ヒストグラム:MACDラインとシグナルラインの差
最もシンプルな使い方は「MACDラインとシグナルのクロスで売買」ですが、レンジ相場では細かい交差が連発し、往復ビンタになりやすいのが実務上の課題です。
そこで今回は、「浅い交差(ノイズ)」をどこまで減らせるか、そして「時間足を変えると結果はどう変わるか」をテーマにEAで検証していきます。
検証条件
条件はシンプルにしつつ、「MACDそのものの癖」が見えやすいように設計しています。
- 期間:2020/05/01〜2020/10/31(6か月)
- データ:MT4ヒストリカル(ドル円)/時間帯:9時〜深夜3時
- 時間足:5分・15分・60分(※標準→角度ロジック追加の順で検証)
- ロット:0.1、TP/SL:各30pips、スプレッド:1pips
・「6か月で右肩上がりなら即採用」ではなく、“どの足ならどの程度マシになるか”を見るイメージです。
・TP/SL固定・トレーリングなしのため、「MACDクロス+角度フィルタ単体のポテンシャル」をざっくり把握する目的です。
① 標準MACDクロスEAの結果
まずは、もっとも単純な「MACDクロス=エントリー」のEAから。MACDラインがシグナルを上抜けで買い、下抜けで売り。エグジットはTP/SLまたは逆方向のクロス、といった標準構成です。
原因の代表例がこちら。交差が浅い位置でジグザグしているため、ダマシ連発に。
- 横ばいレンジでMACDが0ライン付近をウロウロ → クロス多発
- TP/SLが固定のため、少し伸びても次の反転で削り返される
- 足が短い(5分足)ほど、ノイズ交差での往復ビンタ頻度が増加
「標準MACDクロスだけを信じて回し続ける」のは、少なくともドル円・この条件では現実的ではありません。ここから“浅い交差をどこまで削れるか”が次のテーマになります。
② 交差角度(深度)ロジックを追加
過去に公開した MACD×角度判定の矢印サイン をEAへ応用。
“より深い位置での交差のみ”を有効化し、浅いジグザグ交差を除外します。
5分足:取引数は半減も、収益はまだマイナス
→ スプレッド耐性が弱い足では、角度フィルタだけでは足りない。
・MACDとシグナルの距離が一定以上+ヒストグラムの山/谷の深さが条件を満たす交差だけを採用。
・0ライン近くでの小さなクロス(チョイだまし)をスルーし、しっかり振り切った後の交差だけに絞るイメージです。
足種別の成績(角度ロジック後)
15分足:+3,289円
60分足:+3,139円
| 時間足 | 標準MACDクロス | 角度フィルタ付き | コメント |
|---|---|---|---|
| 5分 | 大きくマイナス | マイナス幅は縮小 | スプレッド負担が重く、“単体で戦う”には厳しい |
| 15分 | ほぼトントン〜微マイナス | +3,289円 | 「完全自動」ではなく、裁量の補助軸として採用候補 |
| 60分 | 微妙にマイナス〜横ばい | +3,139円 | ゆったりペースで、中期トレンドの確認ツールとしては悪くない |
- 角度フィルタでダマシ頻度は低減。ただし5分足ではスプレッド負担が重い。
- 15分/60分は微益〜横ばい。単独で“太くは稼がない”が裁量の補助としては機能。
- 「MACDだけで勝ちきる」というより、“MACDでやってはいけない場面を減らす”という使い方が現実的。
検証結果から見えた「MACDの現実的な使い方」
この検証から、MACDに対しては次のような位置づけが妥当だと感じています。
- 主役の「売買ルール」ではなく、フィルタ&補助軸として使う。
- トレンドの中盤〜後半での勢いの強さ/弱さをチェックする役割。
- 「角度の浅い交差」は“やらなくていいトレード”を教えてくれるサインと捉える。
例:MACDをフィルタに使うシナリオ(イメージ)
【ベースルール】 ・トレンド方向は「移動平均×BB×RSI」で決定(押し目順張り) ・MACDは「やってはいけない場面」を除外するためにだけ使う 【除外例】 ・MAは上向きだが、MACDが0ライン付近で浅いクロスを連発 → その時間帯は見送り ・MAは下向きだが、MACDが急角度で上方向へクロス → 戻りが深くなりそうなのでエントリーを遅らせる こうすると、「MACDで無理にエントリーを探す」のではなく、 「MACDで危険ゾーンをマーキングする」という使い方に変わります。
次の一手:相性の良い自作インジで“勝ちどころ”を絞る
MACD単体のEAでは“決定打”にはなりませんが、他の軸と組み合わせると「やらない判断」を増やせることがわかりました。実際の運用では、次のような組み合わせが候補になります。
- MACDダイバージェンス:トレンド終盤の反転質を可視化し、クロスの信頼度を補強。
- MA×BB×RSI 矢印サイン:トレンド方向×拡張×オシレーターで順張りの押し目限定にし、「MACDは流れの確認だけ」に絞る。
- MACD矢印サイン:クロスの角度/深度で“浅い交差”を排除しつつ、アラート/Pushで監視コストを削減。
- 移動平均のGC矢印:長期方向一致の時だけクロスを採用し、「長期MA×MACDでトレンド判断」を二重化。
まとめ
- 標準MACDクロスはレンジの浅い交差で損失が膨らみやすい。
- 交差角度フィルタでダマシは減少。15分/60分なら微益〜横ばいで、裁量や他インジの補助軸として有効。
- “勝てる設計”に寄せるなら、相性の良い自作インジと時間帯・ボラ・スプレッド条件を併用してシナリオ限定に。
- MACDは「エントリーを探すため」ではなく、「やらなくていい場面を消すため」に使うとバランスが良い。
MACDダイバージェンス
反転の質で“見送り”を作る。裁量フィルタの本命。
MA×BB×RSI 矢印
勢い×拡張×戻りの同時判定で押し目順張りに特化。
MACD 矢印サイン
角度/深度で浅い交差をフィルタ。アラート/Push対応。
移動平均GC 矢印
長期方向一致エントリーに絞ってドローダウンを抑制。
よくある質問(簡易Q&A)
A. 「この設定なら絶対に勝てる」というレベルではありません。今回の検証からも、単体では微益〜横ばいが限界に近く、他のロジックと組み合わせる前提で考えるのが現実的です。
Q. どの時間足から試すべき?
A. 検証結果だけを見るなら15分/60分が候補です。スキャル寄りの5分足で使う場合は、スプレッドの狭い口座+他ロジックとの併用が前提になります。
Q. 角度ロジックは裁量トレードでも応用できる?
A. はい。チャート上で「0ラインからしっかり振り切ってからのクロスだけ見る」と決めるだけでも、余計なエントリーはかなり減ります。裁量でも十分応用可能です。
免責:本記事は情報提供を目的とした一般的な解説です。まずはデモ口座で再現性をご確認ください。