バックテスト結果で、勝率70%と出ると、かなり良さそうに見えます。PFも高い。資金曲線も右肩上がり。その画面を見ると、「これなら使えるかも」と思いたくなります。
でも、実際に大事なのは、良い数字だけではありません。途中でどれくらい資金がへこんだのか。連敗したとき、どれくらい我慢する必要があるのか。1回の大きな負けで、どれくらい成績が崩れたのか。
バックテスト結果は、良い手法を見つけた証明書ではありません。そのルールがどこで崩れたか、どれくらい資金がへこんだか、自分がそのへこみに耐えられそうかを見るための材料です。
勝率・PF・最大DDは、単体で見る数字ではありません。「勝ち方」「負け方」「資金のへこみ方」をセットで見て、現実に続けられそうかを考えるためのメモです。この記事は、その見方の話です。
タクヤバックテストで勝率70%とかPF高めって出ると、かなり良さそうに見えるんですよね。資金曲線も右肩上がりだと安心しちゃう。でも最大DDとか連敗って、正直どれくらい気にすればいいのか分からないです。
るなまる分かります。良い数字を見ると、これ使えるかもって思いたくなるんですよね。でもバックテスト結果は合格通知というより、途中でどれくらいへこんだかを見るための材料です。勝率やPFだけじゃなく、最大DD、連敗、取引回数も一緒に見ると、実際に続けられそうかが少し見えやすくなりますよ。
バックテスト結果は、合格通知ではない
良い数字が並ぶと、「合格」をもらった気がして安心したくなります。勝率が高い、PFも高い、資金曲線もきれい。それを見ると、もう使える手法だと思いたくなる。この気持ちは自然です。
でも、バックテスト結果が教えてくれるのは「合格かどうか」ではありません。そのルールが、どんな相場でどう崩れたか、途中でどこまで資金がへこんだか、という「崩れ方」のほうです。良い数字は入口にすぎず、本当に見たいのは、悪くなった場面でどうなっていたかです。
合格通知だと思うと「使える/使えない」の話になりますが、崩れ方の材料だと思うと「自分はこのへこみに耐えられそうか」の話になります。後者のほうが、実際に運用するときに効いてきます。
勝率・PF・最大DDはセットで見る
1つの数字だけを取り出すと、見え方が偏ります。勝率が高くても、1回の負けが大きければ資金は残りにくい。PFが高くても、最大DDが深ければ、途中で続けるのがしんどくなります。だから、勝ち方・負け方・へこみ方をセットで見ます。
たとえば同じPFでも、最大DDが浅いか深いかで、次に見る場所が変わります。DDが深いなら、ロットや停止の決め方を見直す候補になる。PFが低めでもDDが浅いなら、守りは効いているけれど利益の伸びが小さいのかもしれない。どれも「優秀かどうか」ではなく、「次にどこを見るか」を教えてくれる組み合わせです。
勝率70%でも、最大DD30%なら100万円で30万円へこむ
数字を2つ並べると、勝率の見え方が変わります。
勝率だけで選ぶと見落とすもの
- Aの結果:勝率70% / PF1.3 / 最大DD30%
- Bの結果:勝率45% / PF1.4 / 最大DD10%
勝率だけ見るとAが良さそうに見えます。でも資金が100万円なら、最大DD30%は、一時的に30万円へこむ場面があったということです。その期間も同じルールで続けられるかまで考えると、見え方は変わります。最大DD15%でも、100万円なら15万円へこむ画面。数字としては小さく見えても、実際の口座で減っている画面を見ると、次の取引を続けるのは簡単ではありません。バックテストでは、その「続けるしんどさ」も先に見ておきたいところです。
取引回数でも同じことが起きます。取引回数20回でPF2.0は、数字だけ見ると良く見えますが、たまたま良い場面に偏っていた可能性もあります。一方で取引回数500回でPF1.2なら、派手さはなくても、いろいろな場面を通った結果として見られることがあります。ただし、回数が多ければ必ず良いという話ではありません。見るべきは数字の派手さではなく、どんな場面を通ってその結果になったかです。
バックテスト結果は、健康診断に近い
少しだけ、数字を扱う仕事をしている立場からの見方を。あとから比べるには、勝率やPFを1つずつ見るのではなく、同じ項目をセットで並べる必要があります。
たとえるなら、健康診断に近いです。体重だけが良くても、血圧や血糖値が悪ければ、安心とは言いにくい。逆に体重が平均より重くても、ほかの数値が整っていれば見方は変わります。1つの数字だけでは、体の状態は判断できません。
バックテストも同じです。勝率だけ、PFだけではなく、最大DD(へこみ方)や最大連敗、取引回数も一緒に見たほうが、実際に続けられそうかを考えやすくなります。
同じ項目を毎回同じ順番で見ると、良い数字の派手さに引っ張られにくくなります。良し悪しを決めるためではなく、どこが弱いかを先に知っておくために並べます。
最初に見る項目
数字をきれいに評価することからではなく、結果を開いたら、まず次の項目を同じ順番で見てみてください。
バックテスト結果で最初に見る項目
- 取引回数:判断材料として少なすぎないかを見る
- 勝率:当たりやすさだけを見ていないかを見る
- 平均利益/平均損失:勝ちの大きさと負けの大きさのバランスを見る
- PF:利益合計と損失合計の関係を見る
- 最大DD:途中でどれくらい資金がへこんだかを見る
- 最大連敗:続けるのがしんどい場面がどれくらいあるかを見る
全部を一度に評価できなくても大丈夫です。最初は「取引回数」と「最大DD」の2つだけでも、その結果が判断材料として使えそうか、続けられそうかが見えてきます。検証期間がどんな相場だったかも、あわせて見ておくと判断材料になります。
良い数字を見る前に、へこみ方を先に体感する
数字の画面だけ見ていると、最大DDや連敗は他人事のように感じます。でも、実際にその金額が減る場面を一度体感しておくと、見方が変わります。
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資金管理サバイバルゲームで、資金のへこみ方を体感する
これは良い数字を探すためのものではありません。勝率や損益比が同じでも、連敗や資金のへこみ方で見え方が変わることを体感するためのものです。バックテスト結果を見る前に、「このへこみ方なら続けられそうか」を一度見てみてください。入力内容は外部送信されません。
へこみ方を一度体感してからバックテスト結果を見ると、勝率やPFの派手さより、最大DDや連敗のほうに目がいくようになります。資金管理の考え方は、FXの資金管理をゲーム感覚で学ぶでも扱っています。
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バックテスト結果は、検証する条件・資金のへこみ方・取引後の記録と一緒に見ると、続けられそうかが見えてきます。PFや最大DDのくわしい見方は、それぞれの記事に逃がしてあります。
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よくある質問
バックテスト結果では、何を最初に見ればいいですか?
1つの数字を取り出すより、取引回数・勝率・平均利益と平均損失・PF・最大DD・連敗をセットで見ます。迷ったら、まず「最大DD(へこみ方)」だけでも見ると、続けられそうかが先に見えてきます。
勝率が高ければ、良い手法と見ていいですか?
勝率は当たりやすさだけを表します。1回の負けが大きければ、勝率が高くても資金は残りにくいです。勝率は、平均利益と平均損失のバランスとセットで見ると、見え方が変わります。
PFはいくつ以上なら安心ですか?
数値の線引きだけで安心かどうかは決められません。同じPFでも、最大DDや取引回数によって続けやすさが変わるからです。PFは利益と損失のバランスの目安として、最大DDと一緒に見てください。
最大DDは、どれくらい気にすればいいですか?
数字としてより、その金額が自分の口座で減った画面を想像してみてください。100万円で最大DD20%なら、一時的に20万円減った画面です。その状態で次の取引を続けられそうかが、ひとつの目安になります。
取引回数が少ないバックテストは、どう見ればいいですか?
回数が少ないと、たまたま良い場面に偏っていた可能性があります。回数が多いほど、いろいろな場面を通った結果として見られますが、多ければ必ず良いわけでもありません。どんな期間・相場を通ったかも一緒に見てください。
まとめ:バックテストは、合格通知ではなく、崩れ方を見る材料
良い数字が並ぶと安心したくなります。その気持ちは自然です。ただ、勝率だけ、PFだけを見ていると、途中のへこみや負け方が見えず、実際に運用したときにしんどくなります。
バックテスト結果は、良い手法の証明書ではなく、どこで崩れたか・どれくらいへこんだか・自分が耐えられそうかを見る材料です。勝率・PF・最大DD・取引回数を、勝ち方・負け方・へこみ方としてセットで見る。最初は「取引回数」と「最大DD」の2つからで十分です。
勝率・PF・最大DD・取引回数をまとめて確認したい場合は、無料ツール「バックテスト読み解き診断」でも整理できます。
結果を見る前に、資金管理サバイバルゲームで、資金のへこみ方を一度体感してみてください。
本記事は、バックテスト結果の見方を学習・記録するために整理したものです。過去の検証結果は将来の成果を保証するものではありません。実際の取引では損失が出る可能性があるため、資金量とご自身のリスク許容度を確かめたうえで判断してください。
このシリーズの全体像は「統計トレード攻略ガイド」にまとめています。
