値動きが荒れた日の翌日はまた荒れやすい?同一ペア内のボラティリティの持続性を実測

3ペアの当日値幅比較。前日が荒れていた日の翌日は値幅が大きい棒グラフ。 テクニカル実践
みか

みか

昨日すごく荒れた通貨ペアって、今日も荒れやすいんですか?

るなまる

るなまる

同じペアの中で前日と当日を比べると、実際にそういう傾向がありました。

先に結論

  • USDJPY・GBPJPY・AUDJPYの3ペアで、前日の値幅が上位25%(荒れた日)だった場合、翌日の値幅もそうでない場合より有意に大きいという結果でした。
  • 前半・後半の期間に分けて再検証しても、3ペアとも同じ傾向が確認できました。
  • EURJPY・GBPUSD・EURUSD・EURGBP・XAUUSDでは同じ強さの傾向を確認できておらず、この3ペア限定の結果です。

対象銘柄

3銘柄(8銘柄中)

対象

同一ペア・翌日

増加率

約1.4〜1.7倍

検証方法

前半/後半 再現性確認

「同じペア」の翌日への持続性を調べる

以前の値動きが荒れる日は他ペアも荒れるかを検証した記事では、「同じ日に、別の通貨ペアも一緒に荒れやすいか」を確認しました。今回はそれとは別の切り口で、「同じ通貨ペアの中で、荒れた日の翌日はまた荒れやすいか」を検証しています。対象が「別ペア・同じ日」から「同じペア・翌日」に変わっている点にご注意ください。

今回の検証条件

検証条件の要点

  • 対象: USDJPY / GBPJPY / AUDJPY(8銘柄中、確認できた3銘柄)
  • データ: Dukascopy由来の日次高値・安値(1日の値幅をpips換算)
  • 期間: 2020年〜2026年
  • 集計方法: 前日の値幅が全期間の上位25%(荒れた日)だった場合と、そうでない場合とで、当日の値幅を比較
  • 再現性の確認: 前半・後半に分けて同じ方向の傾向が残るかを確認

今回の3ペアでは、前日が高ボラだった日の翌日も平均値幅が大きかった

3ペアの当日値幅比較。前日が荒れていた日(赤)の翌日は、前日が穏やかだった日(灰)より値幅が大きい棒グラフ。
図1: 前日の荒れ具合による当日の値幅の違い(3ペア)

たとえばドル円は前日が穏やかだった場合の当日値幅が0.83pipsなのに対し、前日が荒れていた場合は1.40pips。ポンド円は1.22pipsに対し1.74pipsと、どのペアでも前日が荒れている場合、その翌日の平均値幅も大きい結果でした。前半・後半に分けて確認しても、3ペアとも同じ傾向でした。

たくや

たくや

じゃあ荒れた翌日は上がりやすいとか下がりやすいとか、方向も分かるんですか?

るなまる

それは別です。今回分かったのは「値動きの大きさ」が続きやすいということだけで、「上がるか下がるか」の方向は今回とは別に調べましたが、前日の上昇・下落と翌日の方向には、はっきりした関係は見つかりませんでした。大きさと方向は分けて考える必要があります。

この検証結果を見るときの注意点

  • これは統計的な傾向であり、将来のパフォーマンスや売買判断を保証するものではありません。
  • 値動きの「大きさ」の持続性であり、「方向」を予測するものではありません。荒れた翌日に上がるか下がるかは、今回の集計からは分かりません。
  • EURJPY・GBPUSD・EURUSD・EURGBPはサンプル数が不足し、XAUUSD(ゴールド)は値動きの水準自体が期間中に大きく変化していたため、今回の主要結果には含めていません。
  • 値幅が大きいことは、利益だけでなく損失も大きくなり得ることを意味します。

FAQ

Q. 荒れた日の翌日はどれくらい値幅が大きくなりますか?

A. USDJPY・GBPJPY・AUDJPYの3ペアで、前日が穏やかだった場合より1.4〜1.7倍程度大きいという結果でした。前半・後半どちらの期間でも同じ傾向です。

Q. この結果はどう使えますか?

A. 大きく動いた翌日は、翌日の想定値幅を確認する際の補助データとして利用できます。売買のタイミングを示すものではありません。

Q. 他ペアが荒れる相関を見た記事と何が違いますか?

A. 以前の記事は「同じ日に別のペアも一緒に荒れるか」を見たものです。今回は「同じペアの中で、荒れた翌日も荒れやすいか」を見ており、対象の軸が異なります。

まとめ|今回の3ペアでは翌日の平均値幅も大きかった

今回の実測では、USDJPY・GBPJPY・AUDJPYの3ペアで、前日が荒れていた場合、翌日の平均値幅も大きい結果でした。翌日の想定値幅を確認する際の補助データとして利用できます。

現在の通貨別ボラティリティを一覧で確認したい方は、MT5用インジケーター「環境認識Pro」も参考になります。

るなまるの検証メモ

Dukascopy由来の日次高値・安値から値幅を算出し、前日が高ボラだった日とそうでない日で翌日の平均値幅を比較しました。前半・後半に分けて同じ方向の傾向が残るかも確認しています。

次に読む記事

別ペア間の連動を知りたい方は、値動きが荒れる日は他ペアも荒れるかを見た検証もあわせてご覧ください。

この記事を書いた人

るなまる

るなまる|データアナリスト

Python・統計を使ったFXの検証を2018年から継続。長期ヒストリカルデータをもとに、相場でよく聞く説やバックテスト結果を検証しています。 プロフィールはこちら

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