東京・ロンドン・NYが重なる時間はなぜ動く?セッション別の値幅を実測

セッションブロック別の平均値幅。ロンドン・NY重複が7ペア全てで最大。 テクニカル実践
みか

みか

ロンドンとNYが重なる時間は動くってよく聞くけど、実際どれくらい違うんですか?

るなまる

るなまる

今回はセッションをブロックごとに区切って比べてみました。重複時間帯は単独のどのセッションよりも明確に大きいです。

先に結論

  • 7つの主要通貨ペアすべてで、ロンドン・NY重複時間帯(UTC13-16時、JST22-1時)の値動きが、東京単独・ロンドン単独・NY単独のどのセッションよりも大きいという結果でした。
  • 前半・後半の期間に分けて再検証しても、同じ傾向が確認できました。
  • XAUUSD(ゴールド)は方向は同じでしたが、値動きの水準自体が期間中に大きく変化していたため、今回の対象から外しています。

対象銘柄

7銘柄(8銘柄中)

最大ブロック

ロンドン・NY重複

検証方法

前半/後半 再現性確認

東京・ロンドン・NYが重なる時間はなぜ動く?

以前の記事では時刻ごとの値幅をヒートマップで確認しましたが、今回は見方を変え、東京・ロンドン・NYという「セッション」をブロック単位でまとめて比較しました。単独のセッションと、ロンドン・NYが重なる時間帯とで、値動きの大きさがどれだけ違うのかを実測しています。

今回の検証条件

検証条件の要点

  • 対象: USDJPY / GBPJPY / AUDJPY / EURJPY / GBPUSD / EURUSD / EURGBP(8銘柄のうち、この7銘柄で確認できました。理由は後述)
  • データ: Dukascopy由来のM1データ(高値-安値をpips換算)
  • 期間: 2020年〜2026年
  • セッション区分(UTC・簡易定義。サマータイムによる境界の移動は補正していません): 東京単独=0-7時/ロンドン単独=9-12時/NY単独=17-21時/ロンドン・NY重複=13-16時
  • 再現性の確認: 前半・後半それぞれで統計的検定と数値の安定性を確認

実測するとロンドン・NY重複が最大だった

7ペアのセッションブロック別平均値幅。ロンドン・NY重複(赤)がすべての銘柄で最大になっている棒グラフ。
図1: セッションブロック別の平均値幅(7ペア)
ペア東京単独ロンドン単独NY単独ロンドン・NY重複
USDJPY2.2072.2761.4593.004
GBPJPY3.2013.9742.4374.553
AUDJPY2.2142.0851.5192.687
EURJPY2.3962.8381.7293.308
GBPUSD1.7442.9061.6633.393
EURUSD1.2371.9701.1842.505
EURGBP0.8231.5690.8651.656

表1: セッションブロック別の平均値幅(pips、7ペア)。数値はスマホでは横スクロールでご覧いただけます。

たとえばポンド円は東京単独3.20pipsに対しロンドン・NY重複4.55pips、ユーロドルは東京単独1.24pipsに対し重複2.51pipsと、どの銘柄でも重複時間帯が明確に大きくなっています。

たくや

たくや

以前の時刻別の記事と何が違うんですか?

るなまる

前回は1時間ごとの細かい山を見ました。今回は「セッションのまとまり」として比べているので、東京だけ・ロンドンだけ・重複だけ、という大きな括りでの違いが分かります。

この検証結果を見るときの注意点

  • これは統計的な傾向であり、将来のパフォーマンスや売買判断を保証するものではありません。
  • セッション区分はUTC基準の簡易的な定義であり、サマータイムによる境界の移動は補正していません。
  • XAUUSD(ゴールド)は方向こそ同じでしたが、値動きの水準自体が期間中に大きく変化していたため、確定事実として扱っていません。
  • 値動きが大きいことは、利益だけでなく損失も大きくなり得ることを意味します。

FAQ

Q. ロンドン・NY重複時間帯はどれくらい値動きが大きいですか?

A. 今回対象とした7銘柄では、ロンドン・NY重複時間帯の平均値幅が、各単独セッションを上回りました。前半・後半どちらの期間でも同じ傾向です。

Q. 以前の時刻別の記事とは何が違いますか?

A. 以前の記事は1時間単位の細かいヒートマップでした。今回はセッションをブロックとしてまとめて比較する、別の角度からの検証です。

Q. すべての銘柄で同じ傾向ですか?

A. 検証した8銘柄のうち7銘柄で確認できました。XAUUSD(ゴールド)は値動きの水準自体が期間で大きく変わっていたため、今回の対象から外しています。

まとめ|重複時間帯の平均値幅が大きかった

今回の実測では、今回対象とした7銘柄でロンドン・NY重複時間帯の平均値幅が各単独セッションを上回りました。ポジション管理を検討する際の、時間帯別の値幅データとして利用できます。

今回のようなセッション別の値幅は、チャート上でリアルタイムに確認できます。8通貨ペアの動きの大きさを一覧で見たい方は、MT5用インジケーター「ボラティリティヒートマップ」も参考になります。

るなまるの検証メモ

Dukascopy由来のM1データからセッションブロック別の値幅を集計し、前半・後半に分けて同じ傾向が残るかを確認しました。今回確認したのは時間帯別の値幅差であり、値幅差が生じた原因までは特定していません。

次に読む記事

時刻ごとの細かい値幅も知りたい方は、FXが一番動く時間を見た検証もあわせてご覧ください。

曜日によるボラティリティの違いを知りたい方は、曜日別のボラティリティを見た検証も参考になります。

この記事を書いた人

るなまる

るなまる|データアナリスト

Python・統計を使ったFXの検証を2018年から継続。長期ヒストリカルデータをもとに、相場でよく聞く説やバックテスト結果を検証しています。
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