
みか
複数の通貨ペアを持つと分散になるって聞くけど、実際どれくらい連動してるんですか?

るなまる
主要ペアの日々の値動きの相関を計算しました。今回の対象期間では、いくつかの組み合わせで正または負の相関が見られました。
先に結論
- JPYクロス4ペア(USDJPY・GBPJPY・AUDJPY・EURJPY)の日次リターンは互いに正相関(r=0.55〜0.74)でした。
- USDJPYとGBPUSD・EURUSD・XAUUSDは安定して負相関(r=-0.39〜-0.45)でした。
- GBPUSDとEURGBPも安定して負相関(r=-0.61)でした。
- 相関は因果関係を示すものではない点には注意してください。
対象
主要8銘柄の組み合わせ
最も強い正相関
GBPJPY×AUDJPY 0.74
最も強い負相関
GBPUSD×EURGBP -0.61
検証方法
前半/後半 再現性確認
ドル円とユーロドルは逆相関?通貨ペアの値動きは連動する?
複数の通貨ペアを同時に持つとき、値動きがどれくらい連動しているかは意外と実測されていません。今回はDukascopy由来のデータから日次の終値変化率(リターン)を算出し、主要ペア間の相関係数を計算しました。
相関係数は、2つの値がどれくらい同じ方向に動く傾向があるかを−1〜+1の数値で表したものです。+1に近いほど同じ方向に動きやすく、−1に近いほど逆方向に動きやすいことを示します。
今回の検証条件
検証条件の要点
- 対象: USDJPY / GBPJPY / AUDJPY / EURJPY / GBPUSD / EURUSD / EURGBP / XAUUSD の組み合わせ
- データ: Dukascopy由来の日次終値から算出したリターン(変化率)
- 共通期間: 2020年〜2024年(全ペアが重複する期間)
- 再現性の確認: 期間を前半・後半に分け、相関の向きが両期間で維持されるかを確認
実測するとどの組み合わせに相関があった?

JPYを含むペア(USDJPY・GBPJPY・AUDJPY・EURJPY)どうしは、いずれも0.5以上の正相関でした。一方、USDJPYとGBPUSD・EURUSD・XAUUSDには負の相関が見られ、GBPUSDとEURGBPも負相関でした。ただし、この集計だけでは相関を生んだ要因までは特定できません。


たくや
相関があるとわかったら、どう使えばいいんですか?

売買のシグナルにはしません。複数ポジションを持つときに、実は同じ方向に賭けているのと同じになっていないか、確認する材料として使うのが安全です。
この検証結果を見るときの注意点
- これは市場構造の統計的傾向であり、将来のパフォーマンスや売買判断を保証するものではありません。
- 相関は「一緒に動く傾向」を示すだけで、どちらかがどちらかの原因になっているという因果関係を示すものではありません。
- 相関の強さは今後変化する可能性があります。今回確認したのは2020〜2024年の期間限定の傾向です。
FAQ
Q. ドル円とユーロドルは逆相関ですか?
A. 今回の集計では相関係数-0.45で、前半・後半どちらの期間でも負の相関が見られました。
Q. 相関が高いペアを両方持つとどうなりますか?
A. 見た目は2ポジションでも、値動きの方向としては1つの賭けに近くなる可能性があります。分散を意識するなら相関の低い組み合わせを検討する材料になります。
Q. この結果はどう使えますか?
A. 複数ペアを持つときに、実は相関の高いペア同士で似た賭けを重ねていないかを確認する材料になります。売買のシグナルとしては想定していません。
まとめ|通貨ペアの値動きには共通要因がある
今回の実測では、JPYクロス同士は正相関、ドルやポンドが絡むペアは負相関という、共通の値動き要因を示す結果が得られました。複数ペアを同時に持つ機会があれば、相関の高い組み合わせになっていないかを一度確認してみるとよいでしょう。
複数ペアの偏り・連動を一画面で確認したい方は、MT5用インジケーター「通貨強弱MTF方向パネル」も参考になります。
るなまるの検証メモ
Dukascopy由来の日次終値からリターンを算出し、対象期間を前半・後半に分けて、相関の向きが両期間で維持されるか確認しました。
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この記事を書いた人

るなまる|データアナリスト
Python・統計を使ったFXの検証を2018年から継続。長期ヒストリカルデータをもとに、相場でよく聞く説やバックテスト結果を検証しています。
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