M1データとリアルティックでバックテスト結果はどれだけ変わる?短期売買で確認したいデータの違い

M1データとリアルティック確認でPF差が15.9%と18.5%出たことを示すアイキャッチ画像 統計トレード攻略
統計トレード攻略

M1データは、たくさんの候補を早く試すには便利です。ただ、短期売買では「その1分の中で、どちらに先に触れたか」が結果を変えることがあります。そこが、M1だけでは見えにくい部分です。

先に結論

  • M1は候補探しには便利ですが、短期売買の最終判断には粗いことがあります。
  • 今回の比較では、同じロジックでもPFが約15.9%〜18.5%ズレるケースがありました。
  • M1再現の決済理由では損切り(SL)が231回と多く、細かい値動きの順序が結果に効きやすい形でした。
たくや

たくや

M1でバックテストして良さそうなら、もう十分かなと思っていました。

みか

みか

でも短期売買って、一瞬の順番で結果が変わりそうで少し怖いかも。

るなまる

るなまる

そこが今回のポイントです。M1は便利ですが、最後の確認まで任せると見落としが出ます。

M1で良く見えても、そのまま採用しない

短期売買では、1本の足の中でどちらに先に触れたかが大事です。たとえば、利益確定ラインと損切りラインの両方に触れた1分足があっても、M1だけではその順番までは分からないことがあります。

だから、M1で成績が良く見えても、すぐに採用とは考えません。候補を絞る段階と、最後の確認をする段階を分けて見る必要があります。

M1とリアルティックは何が違う?

ざっくり言うと、M1は「1分ごとの四本値を見る方法」、リアルティックは「もっと細かい価格の動きまで見る方法」です。見る細かさが違うので、同じロジックでも結果がズレることがあります。

  • M1:候補を広く探しやすい。1分の中の順番は見えにくい。
  • リアルティック:細かい価格変化を見やすい。最終確認に近い。
  • PF:総利益÷総損失。今回は絶対値ではなく、ズレ幅の読み方を見ます。
M1データは候補探しに便利、リアルティックは最終確認に近いという役割の違いを並べた比較図
図1: M1は候補探し、リアルティックは最終確認に近い。役割を分けて使います。
たくや

たくや

M1を細かくしたものが、そのままリアルティックだと思っていました。

るなまる

るなまる

近づきはしますが、同じではありません。特に短いTPやSLでは差が残ります。

今回の検証条件

通貨ペアUSDJPY
比較期間2024-01-01〜2025-12-31
全体データ量M5 820,078本 / M1 4,085,971本
比較した3方式固定0.5pipsの簡易判定 / 変動スプレッドを反映したM1再現 / MT5の実ティック確認
サンプル数Python系 327トレード / 実ティック側 149トレード(既存MT5報告値)
データソースTDS系M5・M1 / MT5 Strategy Tester(real ticks)

この記事で見たいのは、どの方式が一番強いかではありません。使うデータの細かさが違うと、結果がどれくらいズレるかを確認することが目的です。

PFはどれだけズレた?

リアルティック確認を基準(ズレ0%)にすると、Python簡易判定で約15.9%MT5シミュレーションで約18.5%、PFがズレるケースがありました。

ここで大事なのは、「M1にすれば十分近い」と決めつけないことです。M1でTP/SL判定までしても、約2割のズレが残る場面があった、という読み方になります。

リアルティック確認を基準にしたPFのズレ幅を示す棒グラフ。Python簡易判定が15.9%、MT5シミュレーションが18.5%、リアルティック確認が0.0%
図2: リアルティック確認を基準にしたPFのズレ幅。簡易な判定ほどズレが残りました。

決済理由を見ると何が分かる?

M1再現の決済理由を見ると、損切り(SL)が231回でいちばん多く、時間終了55回、利益確定40回、セッション終了1回でした。

損切りが多い手法ほど、1分の中でどちらに先に触れたかの差が結果に効きやすくなります。短いSLを使う手法ほど、M1だけでは足の中の価格順序による誤差を把握しにくくなります。

M1での決済理由の内訳を示す横棒グラフ。損切り231、時間終了55、利益確定40、セッション終了1
図3: M1再現の決済理由の内訳。損切りが多い形でした。

バックテスト採用前に何を確認する?

  • まずM1で候補を広く探す
  • 良さそうなものだけ、リアルティックで最終確認する。
  • PFだけでなく、決済理由の内訳も見る。
  • TPやSLが近い手法ほど、ズレが残っていないかを厳しめに確認する。
  • 最後に、将来の滑りや約定差まで考えて判断する。
みか

みか

M1で良く見えても、そのまま飛びつかない方がいいんだね。

たくや

たくや

次からは、PFだけじゃなくて決済理由も一緒に見ます。

るなまる

るなまる

その順番なら、データ粒度による読み違いを減らしやすくなります。

この結果を見るときの注意点

  • 今回の比較は、固定0.5pipsの簡易判定変動スプレッドを反映したM1再現実ティック確認を並べたものです。
  • 実ティック確認はM1より細かい確認に向きますが、将来の滑り、約定拒否、ブローカー差までそのまま再現するものではありません。
  • この記事は絶対PFの優劣ではなく、データの細かさでどれくらい結果がブレるかを読むためのものです。

FAQ

Q. M1だけで短期売買のバックテストを判断していいですか?

A. 候補探しには使えますが、最終判断には粗いことがあります。短期売買では、リアルティックでも確認した方が、足の中の価格順序による誤差を把握しやすくなります。

Q. 今回の比較では、PFはどれくらいズレましたか?

A. リアルティック確認を基準にすると、Python簡易判定で約15.9%、MT5シミュレーションで約18.5%ズレるケースがありました。

Q. なぜ損切りが多い手法ほど注意が必要ですか?

A. 同じ1分の中でTPとSLの両方に触れたとき、どちらが先だったかで結果が変わるからです。損切りが多い手法ほど、その差が効きやすくなります。

Q. リアルティックで確認すれば、実運用もそのまま同じですか?

A. 同じではありません。リアルティックはM1より細かい確認に向きますが、将来の滑りや約定差までは保証しません。

まとめ|M1は候補探し、最終確認はリアルティック

M1データは便利です。けれど、短期売買では、リアルティックでも確認した方が、足の中の価格順序による誤差を把握しやすくなります。今回の比較では、同じロジックでもPFが約15.9%〜18.5%ズレるケースがありました。

見る順番はシンプルです。M1で候補を探す → リアルティックで確認する → PFだけでなく決済理由も見る。この順番で確認すると、データ粒度による読み違いを減らしやすくなります。

たくや

たくや

M1で見つけて、最後はリアルティックで確かめる。次からこの順番で見ます。

るなまる

るなまる

それで十分です。便利さと慎重さを分けて使うのがコツです。

この結果をデータ確認の優先順位に使う

今回の結果を見ると、短期売買や細かい決済ほど、M1とリアルティックの差を先に見直しておく意味があります。まずはM1で大まかに見るのか、最終確認はリアルティックで行うのかを分けておくと、検証条件の整理がしやすくなります。

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この記事を書いた人

るなまる

るなまる|データアナリスト

Python・統計を使ったFXの検証を2018年から継続。長期ヒストリカルデータをもとに、相場でよく聞く説やバックテスト結果を検証しています。 プロフィールはこちら

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